PPアンチスレ

母は私と妹を世界で一番愛してるって言ってたんだ。何を犠牲にしてでも守りたいくらい大事だって。それを信じたまま思春期を迎えた。絶対的な自己肯定感になる予定だったそれが、不倫相手くんの出現で全部ひっくり返った。毎日10時間近くの通話やラインで母との時間は潰れ
とうとうある日母は帰ってこなかった。仕事の集まりだと言い張っていたから信じたふりをした。高校2年生くらいの時のことだ。あの時私はなれない料理で下手くそな生姜焼きを作って……でもあのくらい家に、誰も帰っては来なかった。妹は近所の人に保護され、父は帰ってこなくて高校生の私だけが『ひとりにしても大丈夫な子』だった。泣きながら私はすっかり冷めた生姜焼きを生ゴミに捨てた。食べたけれど、美味しくなかったから捨てた。誰もいない家で、父が帰ってきて妹が迎えに行かれるまで、ずっと抜け殻のように過ごしていた。愛していたのに。母さん。