大袈裟太郎こと 猪股東吾27

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宵の口に砂利道を独り歩く坊っちゃんが脇に生る柿の実を物欲しげそうに目を遣っている。
「おい、坊主。前見て歩け、肥溜めがあるぞ！」と、声を掛けてみたものの耳を貸さない様子
するとどうだ､急に視界から消えたではないか (物の怪の類いか？！)と驚いたのも束の間､悪態ついて肥溜めに落ちてるではないか…。しかし嗅ぐものなら､何せこの匂いだ臭くて堪らない｡
夢であればどれ程良かった事か後悔してるのだろうと､顔を覗いてみたがどうやら大丈夫そうだ…なんだ､大袈裟か…。